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※菫さんは喫茶店で働いています(過去記事)
― 菫の働いている喫茶店 ―
店長「弘世さん、もう閉店ですし、上がってもらって大丈夫ですよ」
菫「わかりました、お先に失礼します」
店長「おや? 今日はケーキを食べていかれないのですか?」
菫「ぐっ……!」
店長「アルバイトの特典としてケーキ一つ無料なんですから、遠慮することないんですよ」
菫「……いえ、今日は結構です」
店長「……申し訳ありません、私のレパートリーが少ないばかりに」
菫「い、いえ、ケーキに飽きたなどではなくて、最近食べすぎだったので少し控えようかと思っただけで」
店長「らしいですよ」
智葉「普段から運動しないからそうなるんだぞ」
真佑子「制服が入らなくなったら大変ですもんね」
菫「まだそこまで太ってないっていうかいつから居たんだお前ら!?」 ビクッ
カランカラン
菫「お疲れ様でした」
真佑子「先輩お疲れ様です」
菫「……いや、うん、まずなんでこう、頻繁に来るんだ?」
智葉「二人で買い物してな、帰りに休憩したかったんだ」
真佑子「このお店、もはや私たちの第三のたまり場と化してますからね」
智葉「ちなみに第一のたまり場が部室で、第二が末原のアパートの部屋だな」
菫「……転職したい」
真佑子「それをすてるなんてとんでもない!」
智葉「いいからほら、とっとと駅に行くぞ、帰るんだろう」
菫「まぁ、なんだかんだ常連になってくれてるわけだし、そこは素直にありがたいんだがな」
真佑子「あのお店、制服がかわいいのはもちろん、ケーキとコーヒーも美味しいんで、ハマってしまいましたよ」
智葉「コーヒーは確かに凄かったな、普段コーヒーを飲まない私でも違いが分かったぞ」
菫「店長のこだわり方が半端じゃないからな」
真佑子「ああいう店主のこだわりがある喫茶店ってイイですよね、通うきっかけになった菫先輩に感謝です」
智葉「そもそもお前はどうやってあの店で働けるようになったんだ?」
菫「知り合いに紹介されたんだ、個人でやってる店だからアルバイトの募集は雑誌に載っていないし」
真佑子「そこまでしてあのフリフリの制服を着たかったんですか……」
菫「…………」
智葉「おい急に黙るな、本気にするだろう」
菫「…………確かにそういう一面もあるにはあるが」
智葉「あるのか!?」
真佑子「ふふ、弘世先輩にも確かに流れているのです、フリフリ可愛いもの好きの血がぁ!」
智葉「多治比は多治比でテンション高いな!? どうした!?」
菫「……こいつはその手の話題になると我を忘れる傾向があるんだ」
智葉「つまりはお前ら同類ということだったのか……」
菫(……正直なところ一緒にされたくないが強く否定できないのが悲しい)