※咲-Saki- 本編の3年後の二次創作SSです
※大学に進学した面々がガヤガヤするやつです
※登場人物など詳細についてはアバウトをどうぞ

3ef04e45

-  喫茶店  -

カランカラン(入店鈴

菫「いらっしゃいま、せ……」

やえ「……」

誠子「……」 

数絵「……」

真佑子「……」

菫「……こちらの席へどうぞー」

誠子「いやいや! なに見なかったふりしてんですか!」

菫「うるさい! 笑えばいいだろ! 喫茶店でバイトしている私を!」

やえ「お店の中でそんな発言して大丈夫なの!?」

店長「店内はお静かにお願いします」

五人「「「「「アッハイ」」」」」


菫「……お冷をどうぞ」

真佑子「ありがとうございます」

誠子「いつごろシフト終わるんです?」

菫「……あと15分くらいだから待ってろ、終わったら客として座るから」

数絵「終わったら間髪入れずにすぐ駆けつけてくださいよ? 絶対ですよ?」

菫「なんだその念押し」

数絵「可愛い制服のウエイトレスさんを隣に座らせたいという純粋な想いが」

やえ「ゆっくり着替えてからでいいわよ」

菫「そうさせてもらう」

数絵「シット!!!!!」


菫「注文は?」

真佑子「おすすめのケーキはありますか?」

菫「ガトーショコラが甘さ控えめでコーヒーにも合うのでおすすめだな」

数絵「菫さんがケーキの解説してるっていうだけでじんわり面白いんですが」

菫「射るぞ」

数絵「真佑子さんが悪い」

真佑子「流れ矢が!?」ガガーン


カランカラン(入店鈴

菫「いらっしゃいませ、喫煙席と禁煙席どちらをご利用になりますか?」

モブ「禁煙で」

菫「かしこまりました、こちらのお席へどうぞ」


真佑子「……エプロンドレスの弘世先輩、フリフリで可愛らしいですねー」

やえ「思った以上に似合っててびっくりしたわ……何よりあの弾ける笑顔」

誠子「普段の凛々しい表情からは分からなかった、可愛い顔を見せてくれましたね」

やえ「なんで口説いてるみたいな口調なの?」

数絵「その笑顔が我々を認識して一瞬で曇っていく様はまさに芸術であったという」

やえ「こっちはこっちで発想がこの上なくゲスい」


菫「ふう、お前たち待たせたな」

誠子「あ、先輩上がりですか、お疲れ様でーす」

菫「まったく……見つからないようもうちょっと遠くの店にすれば良かったか」

真佑子「いつごろから働き始めたんですか?」

菫「一か月くらい前からだな、そろそろ慣れてきたかという感じだ」

誠子「バイト始めたなら言ってくださいよ、水臭いじゃないですかー」

菫「言ったら絶対大挙してからかいに来るだろ……初めてのバイトだったからそんな余裕なかったし」

数絵「菫さんの初めては喫茶店かー」

やえ「自重」

数絵「はい」


やえ「でもどうして喫茶店なの? 初めてのバイトにはちょっと業務の難易度高いかと思うんだけど」

誠子「そうですね、こう言っちゃなんですけど、時給も普通ですし」

菫「いや、その……別にお金が欲しくてというわけではなくてな?」

真佑子「………制服、ですよね?」

菫「!?」ビクッ

誠子「ああ、可愛い制服に惹かれて始めてたんだ」

真佑子「弘世先輩フリフリのドレスとか密かにお好きみたいですからね! 隠してても私には分かります!」 フンス

やえ「多治比はなんでこんなにテンション高いの」

誠子「真佑子もそういうの好きなんですよ……」

菫「い、いや! 別にそれ目当てで働き始めたという、わけでは、ない、ん、だが

やえ「こっちはこっちですごい勢いで語尾が小声になっていってるんだけど」

数絵「語るに落ちるとはこのことですかね」


やえ「……まぁ、働いてるのを隠したいっていうのなら別に言いふらしたりはしないから」

菫「ほ、本当か!? すまない……」

真佑子「ええー、先輩可愛かったのにー…」

菫「ば、馬鹿! 辻垣内や末原あたりに見られてみろ…… は、恥ずかしすぎて死ぬ……」カァァ///

誠子「あの二人はそれこそ全力でネタにしてからかってきそうですからね……」

数絵「ええ、我々は決してこのことを口外したりはしませんとも、約束しましょう」

菫「本当に頼む……」

数絵「ちなみに、先ほど菫さんが笑顔で料理を運ぶ写真を部内SNSにアップした所、既にコメントがついているようで」

恭子『10回保存したwwwwwwwwwwww』

菫「おい南浦お前ええええええええ!!」襟首ユサユサ

数絵「いや、ちょ、さっきまではまさか隠したがってるとは、思わなかったんで、ちょ、まってくだs」ガクンガクン

誠子「……まぁ、口外はしてないよね、写真アップしただけで」

菫「そんなとんちで許されると思ってるのか! いいから早く消せ!」

数絵「」 ガクンガクン

やえ「気絶してるわね」

菫「南浦起きろおおおおおお!!」

店長「お静かに」

四人「「「「アッハイ」」」」