※咲-Saki- の二次創作SSです
※いつも書いてるSSとは毛色が異なります
※いつものやつについてはアバウトをどうぞ

スマホ

恭子「高校に入学してしばらく経つし、そろそろスマホを買おうかと思っとるんやけど」

洋榎「ようやくガラケー卒業かい、もう高校一年も中盤過ぎとるこのタイミングとか決心が遅すぎるわ」

由子「それでも今をときめく女子高生なのよー?」

恭子「ときめかなくても別にええんやけど、いい加減部活とかでメッセンジャーが使えないのも不便やしな」

洋榎「はー…… これやから高校デビゥー組は色々と理由をつけたがる」

恭子「デヴューって言えてへんぞ」

由子「恭子もいまいち言えてへんのよー」




由子「次の週末にでも買いに行くん?」

恭子「そのつもりやけど…… ショップ行くときになんか注意する事とかある?」

洋榎「ドレスコードには注意せなアカンぞ」

恭子「いやそういうのええから」

由子「不安なら誰かと一緒に行ったらいいのよー」

恭子「それが週末は親が忙しいらしくてな、好きなの買ったらええとは言われとるんやけど」

洋榎「なんや水くさい、ウチらが着いてったるわ」

恭子「え、ホンマか、正直心強いわ、ありがとう」

由子「あー、ごめんなぁ、うち今週末ちょっと用事あるわ」

洋榎「え」

恭子「あー、せやったら今週末はうちら二人で見てくるか」

由子「ごめんねー、後で何か埋め合わせするのよー」

洋榎「お、おう、首洗ってまっとけや」

恭子「首を洗って埋め合わせるとか、首塚でも作るつもりなん?」




― 日曜日 ―

恭子「すまん、待ったか?」

洋榎「大丈夫やで、まだ集合時間前やし」

恭子「ふふ、割と重役出勤で有名な愛宕洋榎さんが今日はえらい早いお着きやん」

洋榎「帰ってええか?」

恭子「いやいや、冗談やて、ありがたく思っとるわ、うちのために出てきてくれたんやし」

洋榎「アンタのために駅前まで出てきた訳じゃないんだから! 感謝しなさいよねっ!」

恭子「せめて関西弁使ってくれんと気持ち悪い」

洋榎「気持ち悪いは言い過ぎやろ!?」




ウィーン イラッシャイマセー

恭子「うわー、スマホって凄い種類あるんやな…… ネットで調べたときも思ったけど」

洋榎「なんか目星つけてる機種とかあるん?」

恭子「それがよう分からんくてな…… 画面の広さとか、カメラの画質とか、考えてたらキリがなくて」

洋榎「まぁそやろな、初めてやししゃーないわ」

恭子「どの機能があったから良かった! っていうのとかある?」

洋榎「ウチも特別な機能があるやつ使こてる訳やないけど、とりあえず電池の持ちは考えたほうがええで」

恭子「ああ、確かになぁ、でもそんなに違いがあるもんなんか?」

洋榎「最新機種ナメたらあかんで、型落ち機種と比べて何倍も違ったりすることもあるし」

恭子「何倍もて、マジかい」

洋榎「マジやで、ウチも今は最新機種やけど、昔は型落ちでええかと思って買ってめっちゃ後悔したわ」

恭子「うわー、古い女にならんよう気ぃつけとこ」

洋榎「その言い方は流石にちょっと異議唱えさせてくれへん!? ちゅうか今は最新機種って言うたやん!」




恭子「そういえば、洋榎が使こてるのってどんななん?」

洋榎「ん、ウチ? これやで」 スッ

恭子「…………」

洋榎「…………」

恭子「…………」

洋榎「……なんや、その何か言いたげな目は」

恭子「……いや、可愛いんやない? そのウサ耳付きのスマホケース」

洋榎「ち、ちゃうわ! これはきn、妹が買うてきて『おそろいやねー』て笑顔で言うてきて、断れんくて!」

恭子「姉妹でお揃いかー、仲ええんやなぁー」

洋榎「棒読みやめえや!」




恭子「……んー、じゃあ、うちもそれにする」

洋榎「……へ? それって?」

恭子「スマホ、洋榎が使こてる機種にするわ」

洋榎「え、もうちょっと色々見たらええやんか」

恭子「よう考えたら色々見ても悩むだけやし…… それやったら操作教えてもらえたりする方がええかなって」

洋榎「まぁこれもこの春に出たばかりの機種やし、性能は問題ないんやけど……」

恭子「じゃあええやん、それで決まりなー」

洋榎「お、おう」

店員「お決まりですかー?」

恭子「すいません、この機種ってありますか?」

店員「はい、少々お待ちください」

洋榎「…………」




由子「――で、結局同じ機種にしたん?」

恭子「ああ、いま色々洋榎に教わってるわ」

由子「ふーん、良かったなぁ洋榎ちゃん」

洋榎「何がや」

由子「いやー別に?」

洋榎「なんや引っかかる言い方やな……」

由子「ふふふ」

恭子「ゆーこも番号教えてくれへん?」

由子「ええよー、赤外線とかでええ?」

恭子「ちょ、ちょっと待って、赤外線は、えーと……」 

由子「あ、これやない? 赤外線アプリ……」




洋榎「…………」

洋榎「…………」

洋榎「……ふふっ」




恭子「そういえばゆーこは先週末って何の用事あったん?」

由子「内緒なのよー」 ニコニコ

洋榎「…………そうか」

恭子(いつもの笑顔のはずやのに、なんか感じる圧力が凄い)
 
由子「ふふふ」