※咲-Saki- 本編3年後の二次創作SSです
※大学に進学した面々がガヤガヤするやつです
※登場人物などについてはキャラ一覧をどうぞ

suehara


真佑子「家でホットケーキを作ったんですが、失敗してしまいまして」

菫「なんだ、焦がしたのか?」

真佑子「いえ、牛乳の比率が少なかったのか、妙に粉っぽくなってしまったんです」

菫「確かに牛乳も大切だが、混ぜるときにダマにならないように気を付けるだけでもだいぶ違うぞ」

真佑子「ええ、でもあれって頑張って混ぜてもなかなか混ざらないんですよ」

菫「力任せに混ぜてたらダメだぞ、粉の真ん中に卵と牛乳を落としたら少しずつ少しずつ混ぜていくんだ」

真佑子「ああ、それでダメだったのかも…… 確かに一気にまぜまぜしてました」

菫(まぜまぜて)




真佑子「弘世先輩っておうちでお料理とかされるんですか?」

菫「まぁ気が向けばな、キッチンはお手伝いさんの聖域だから中々入れてもらえないが」

真佑子「そういうものなんですか、お嬢様は凄いですね」

菫「からかうな、多治比だって似たようなものだろう」

真佑子「うちにはキッチンを仕切るお手伝いさんなんていませんよ……」

菫「うちだって仕切ってる訳じゃないぞ、単に掃除してもらったらどこに何があるか分からなくなっただけで」

真佑子「なんで勝手に部屋を掃除された大学生みたいなことになってるんですか?」




菫「しかし料理か、私も色々やってみてはいるんだがなかなか……」

真佑子「花嫁修業ですか?」

菫「そんな大層なものじゃないさ、ただ……」

真佑子「ただ?」

菫「……いつか、一度でいいから辻垣内の鼻をあかすような逸品を作ってみたい」

真佑子「それは…… 料亭の娘の舌を唸らせるのはなかなか難易度が高いかと」

菫「分かっている、だが、それでも一度だけでも、奴に勝ちたい……!」

真佑子「勝ち負けとかそういう問題でもないような……」

菫「料理は勝負だ、勝てばいいんだと言うじゃないか」

真佑子「……その格言どこで聞いたんですか?」

菫「南浦の奴が言っていたぞ、偉い人が言ってたそうだが」

真佑子「それ確実に漫画のセリフを引用したやつですよ!?」




菫「まぁとにかくだ、これからも私は辻垣内の奴をぎゃふんと言わせるまでは料理の修業を続けるぞ」

真佑子「は、はぁ…… 頑張ってください」

恭子「おはようですー」 ガラッ

菫「おはよう」

真佑子「おはようございます末原先輩」

恭子「お、なんや、まだ二人だけだったん?」

菫「ほかの面子はまだ見てないな」

真佑子「あ、そうだ末原先輩、先輩は何か得意料理とかありますか?」

恭子「なんやねん藪から棒に」

菫「これこれこういう理由でな」

恭子「ふむ、なるほどな、何話してたかまったくわからんわ」

真佑子「末原先輩だったらやっぱり関西人ですし、粉ものとか得意なんでしょうか」

恭子(スルーされた)




菫「そういえばこのあいだ末原の部屋でお好み焼きを食べさせてもらったな」

恭子「……えっ、あれは、その、な、お好み焼きっていうか」

真佑子「へえ! 私も食べてみたいです! 本場大阪仕込みのお好み焼き!」

菫「ああ、お好み焼きはあんまり食べたことがないから良く分からないが、とても美味しかったぞ」

真佑子「末原先輩、こんどお好み焼きパーティしましょう!」

恭子「えっと、うん、まぁ、その、うん、小走とかも呼んでええなら、ええよ」

真佑子「どうしたんですか先輩!? 目が活動期のチョウザメよりカオスなムーブですよ先輩!?」