誓子「もうすぐ部活なのになんかいつになく深刻そうな顔ね……いつになく……」
ソフィア「おいそこ強調されると普段どれだけ緊張感ないんだよってなるだろ」
尭深「新井先輩は、い、いつも真剣に部活をされて、ま、ますよ」 オドオド
ソフィア「その庇い方は暗にそうだと言ってるほうのやつだぞ渋谷!?」
誓子「嫌ね、冗談よ、冗談」
ソフィア(こいつ真顔で言うから冗談に聞こえないんだよなぁ……)
尭深「それで、何か困りごとでもあったんですか?」
ソフィア「まぁ大したことじゃないんだけどさ、行きたいライブがバイト入れちゃった日なんだよね」
誓子「まぁ! それは大変!」
ソフィア「なんで突然芝居がかったテンションなんだ?」
尭深「お困りのようですね、ぜひとも私たちが代わってさしあげましょう」
ソフィア「バイトを?」
尭深「むろん、ライブを」
ソフィア「…………アホかな?」
誓子「いくらアルバイトとは言え、無関係の人間が突然シフトに入れるわけがないでしょう、常識で考えなさい」
ソフィア「ライブのチケットを譲れと突然言うようなやつらがなんか常識云々言ってるぞ」
誓子「嫌ね、冗談よ」
ソフィア「いや、だから真顔でお前な」
尭深「アルバイトはどなたかシフトの代打の宛はあるんですか?」
ソフィア「んー、そうだなぁ、よく一緒にシフトに入るやつがいるから頼んでみるかなぁ」
誓子「ソフィアがアルバイトでちゃんとお友達を作れてて良かった」
ソフィア「お母さんか何かかお前は」
尭深「しかし、ライブに行きたいっていうのは正直ちょっと頼みにくい理由ですね……」
誓子「そうね、ちょっと言い出しにくいわね……」
ソフィア「う、やっぱりそうだよなぁ、弘世にはなんかお土産買っていくかな」
尭深「……弘世?」
ソフィア「え、うん、シフト代わってもらうんならそのくらいはって」
尭深「いやそこではなく、弘世ってお嬢様の弘世ですか?」
誓子「それ個人の特定につながる形容詞なの?」
ソフィア「黒髪ロングお嬢様の弘世様だな」
誓子「おかしい、情報が絞られつつあるわ」
ソフィア「……あれ、もしかして知らなかったんだっけ? 私と弘世同じバイトだよ」
尭深「初耳です…… ということは、新井先輩もあの喫茶店に居たのですか」
ソフィア「あ、うちの店来たことあるんだな、そうそう、そこでウェイトレスやってるよ」
誓子「アルバイトってウェイトレスだったのね……」
ソフィア「…………なんだよ、似合わないのは知ってるよ」
尭深「似合っているかは実際に見てみないと何とも……」
誓子「そうね、これは一度みんなで職場訪問してみる必要がありそうね!」
ソフィア「げっ、やめてよ恥ずかしいな」
尭深「大丈夫ですよ、弘世先輩の時は元白糸台のメンツでひたすら弄りたおしましたけど大丈夫ですよ」
ソフィア「欠片も大丈夫そうな要素が聞こえてこないんだけど!?」
5年位使った茶碗の茶渋みたいだ。渋谷だけに。
結論としては、嫁に欲しい。