星夏「なんだか最近雨ばっかりで肌寒いですね」
藍子「そだねぇ」
白望「さ、寒い……死ぬかもしれない……」 カタカタ
星夏「小瀬川先輩って岩手出身なのに寒さに弱いんですね」
白望「……私は暑かろうが寒かろうが平等にダルい」
藍子「胸張って言うことじゃない」
星夏「はい、熱いお茶です」
白望「ありがと」 ズズー
藍子「この部室暖房の効き悪いよねぇ、もういっそのことさっさと閉めて帰っちゃいましょうか?」
星夏「新しく来る人ももう居なさそうですからねぇ」
白望「……うん、そうだね」 ノソッ
星夏「掃除はもう済ませてますからすぐに帰れますね」
白望「…………!」
白望「……あつ、あつっ」
星夏「別に帰るの急ぎませんから慌てて飲まなくても……」
藍子「…………施錠完了、と」 ガチャ
白望「お疲れ」
星夏「あれ、そういえば部室の鍵って三年の小瀬川先輩が管理してるんじゃないんですか」
藍子「いや、それがおととい部長から鍵をあずかっちゃって」
白望「百鬼はしっかりしてるから大丈夫、鍵の管理も安心して任せられる」 キリッ
藍子「本音のところを言うと」
白望「ダルい」
星夏「予想通りすぎて逆に予想外の答えすぎる」
藍子「決め球にど真ん中ストレート要求するド○ベンみたいだったね」
白望「まぁ冗談はともかく、合い鍵は二年が管理するって事にしようって、久たちが決めてたから」
藍子「なんでなんだろ……?」
白望「さぁ……?」
星夏「受け取った時に部長に理由聞かなかったんですか?」
藍子「……『それじゃこの鍵を受け取って、くれるかな?』って言われたら『いいともー!』って言うしかなくて」
星夏「経緯がショッキングすぎますよ」
藍子「それ以外にどうやって返せばいいのか分かんなかったよ……」