絹恵「新免先輩、肩ぐるぐる回してどないしたんですか?」
那岐「ああ、ちょっと肩が凝って……」
浩子「勉強でもしてはったんですかね」
那岐「それが家の近くのスーパーで特売やってたんだが、つい買いすぎてしまってな」
絹恵「ああ、スーパーの袋って両手に持つと結構肩にきますよね」
浩子「え、家の近くって、いま大学に居るんやけど……どういうことです?」
那岐「特売を逃したくなくて、授業中に特売に行って、それからまた学校に戻って部活に来た」
浩子「自由すぎるやろ部長」
那岐「だって……仕方なかったんだ! 今日がポイント五倍デーかつ特売日という”特異点”だったから!」
絹恵「自由すぎるわ部長」
浩子「はぁ、もうちょいまともな理由か思いましたわ」
那岐「なんとでも言え、たとえ大馬鹿の謗りを受けようと、今日この日だけは逃すわけにはいかなかったんだ」
絹恵「授業サボったらアカンでしょー、先輩」
那岐「課題はちゃんと提出済みだから勘弁してくれ……」
浩子「課題?」
那岐「終われば帰っていいと言われてたからな」
絹恵「なんや、サボったわけやないんですか」
那岐「サボったとは一言も言ってないだろ」
浩子「だからってそれで行くのがスーパーの特売っていうのが悲しすぎると思いませんかね」
絹恵「そういえば肩こりと言えば、私も最近結構凝ってて……何が原因なんやろか」 オモチモチモチ
那岐「…………」
浩子「…………何がって、そらおっぱ」
那岐「言うな! なにより私がみじめだから! 言うなっテ!」
絹恵「ふふ」
那岐「愛宕ォ!? お前ワザとだろワザとなのか!?」
絹恵「私は新免先輩のこと好きですよ」
那岐「なんで突然それ言い出したんだ!?」