※シノハユの二次創作SSです
※いつも書いてるSSとは趣が異なります
※いつものについてはアバウトをどうぞ

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知代子「……んん…………くぁ……」

菜緒子「あら、起きたの?」 コーヒーズズー

知代子「んぁ、おはようございます……」

菜緒子「おはよう」

知代子「…………んん??」

菜緒子「……? どうかした?」

知代子「ほぁ、え、ええ??」

菜緒子「いくら寝起きとは言え、少し間抜けな声すぎるんじゃないかしら」

知代子「……なぜ丹羽菜緒子さんが私の寝室で朝コーヒーを嗜んでおられるのでしょうか」

菜緒子「あら、昨夜の出来事をもう忘れてしまったの?」

知代子「昨夜はふと思いついてティッシュで折り紙してたら予想以上に熱中して夜更かししてたわよ!」

菜緒子「もう少し生産的なことに時間を使いなさい」




菜緒子「明日会いに行くからよろしくねと伝えておいたでしょう」

知代子「え、でも約束してたのってお昼では」

菜緒子「お昼だけれども」

知代子「……えっと…………」

菜緒子「もうすぐお昼ご飯が出来るから食べていく? ってさっきおばさんが言ってたわ」

知代子「ほんとすいませんっした……」

菜緒子「別に気にしてないわよ」

知代子「いやしかしだね」

菜緒子「今さら幻滅もなにもないわよ、何年の付き合いだと思っているの」

知代子「う、ううーん、なんか釈然としないというか、フォローされてるようでされてないというか……」

菜緒子「じゃあチョコ、土下座」

知代子「唐突!? あ、いや、ごめんてば……」




知代子「って! そうだ! 渡したいものあるからちょっと待ってて!」

菜緒子「おかまいなく」 コーヒーズズー

知代子「自分の家かと思うくらい寛いでる……」

菜緒子「いいからとっとと持ってきなさい、私も早く渡したいから」

知代子「え、あ、はい」 トビラガチャー

菜緒子「…………まったく……」

知代子「あ、居ない時に家探しとかしないでよ!」 ビシィ

菜緒子「爆睡している隙に部屋に侵入されてる時点で今更でしょう」

知代子「あ、そう! そういえばなんで部屋に!」

菜緒子「おばさんが入れてくれたわ」

知代子「身内が不法侵入の幇助を……」




知代子「というわけでほら、ハッピーバレンタイン」

菜緒子「はい、私も」

知代子「手作りだからちょっと形が悪いかもしれないけど許してね」

菜緒子「毎年の事じゃない、ありがとう」

知代子「……え、ナオのこれって有名なブランドのチョコレート?」

菜緒子「だって渡す相手があなただもの、頑張って並んで買ったわ」

知代子「ナオ……」 ジーン

菜緒子「なんと言っても相手はチョコの擬人化だもの、中途半端なものは渡せないわ」

知代子「何か言うだろう言うだろうと思ってたけど言うに事欠いて擬人化と来ましたけど!?」

菜緒子「擬人化なのに手作りチョコは歪んでるのね」

知代子「酷くない!? そもそもチョコって呼ぶの基本ナオだけなんですけど!?」

菜緒子「あら、そうだったの、ごめんねチョコ」

知代子「むうう……」

菜緒子「ほらほらむくれてないで、コーヒー淹れるから一緒に食べましょう」

知代子「自分の家かと思うくらい寛いでる……」

菜緒子「大丈夫、豆とミルは持ち込みだから」

知代子「凝るところおかしくない!?」